【ネタバレあり】千原ジュニアさん著 「大J林」が面白い!
読書の習慣がある方ではないのですが、本屋さんというものが好きで、仕事の合間や休日出かけたついでにフラッと立ち寄ることがあり、その都度気になった本を買ってしまいます。
また、本屋さんとはジャンルが全く違うのですが、私は芸人さんがとても好きで、尊敬していると言っても過言ではありません。
テレビやラジオは基本的に芸人さんが出ているバラエティを選びますし、最近では芸人さんのYoutubeチェンネルも見ますし、ルミネなんかにも行ったりします。
ですから、本屋さんに立ち寄る度に、「あ、この芸人さん本書きはったんや。」とチェックはするのですが、これまで芸人さんが書かれた本を買ったことはありませんでした。
きっと面白い内容には違いないのでしょうが、文字はちょっと違うかな。と思っていたからです。
しかし、今回初めて芸人さんが書かれた本、千原ジュニアさん著の「大J林」を読んで見たところ、まぁ面白かったので紹介させていただきます!
大J林
ジャンルと致しましては、エッセイです。
大辞林をもじっているタイトルの通り、辞典風になっておりジュニアさんが生み出した新語や造語が220もまとめられています。(ページ数はなんと632ページ!)
週刊SPA!誌上で3年3ヶ月も「明日使いたくなる新語・造語」という中から厳選されているらしく、それぞれの意味や用法が解説されています。
新語や造語と聞くと、ちょっと難しいかと思われるかもしれませんが、芸人さんが生み出したと言われている造語はとても多く、志村けんさんの「最初はグー」や、松本人志さんの「スベる」や「空気を読む」や、とんねるずさんの「ツーショット」など我々が完全に日常的に使っている言葉がそれに当たるそうです。
このように、喋りのプロである芸人さんが生み出す言葉というのは非常に魅力的です。
また、本書の帯に書かれている通り、ジュニアさんも「残念な〇〇」「捨て左折」などすでに我々も使用している言葉を造られていますし、本書に収録されている新語・造語も他のレジェンド芸人さんの生み出したものに負けず劣らずキャッチーで使いたくなる言葉もたくさんあります。
そして本書がなにより面白いのが解説です。
無粋中の無粋ではありますが、ジュニアさんは超売れっ子です。私は以前よりファンでしたし、ご出演されているテレビだけではなく、Youtubeも(ざっくりも、個人チャンネルも)見てますから、あ、この話知ってるなというもの当然本書には収録されています。
しかし、文字で読むとまた違った面白さがありますし、知った話でも別のエピソードと絡めてあったりするので、なまじ記憶に残っている分、倍面白いです。
以下ネタバレで大変恐縮なのですが、例えば「セミファイナル」という新語が収録されています。
これは志半ばで息絶えてしまうこと。セミの最期(=ファイナル)が由来という意味なのですが、この話は以前テレビで聞いたことがありました。
それは、こんな話です。
(以下ネタバレ)
セミは地中に7年いて、地上に出ると1週間の命しかない。これを「なんて儚い・・・」と思う人がいるが、よく考えると、セミは数センチしかない体で朝から晩まで大音量で鳴き続けているから、そりゃ1週間で死ぬでしょう。人間でも朝から晩まで大音量で叫び続けたら1週間で死ぬよ!
つまりセミは、サイズ感に合わない大音量で鳴き続けたため、本来の寿命を全う出来ず、志半ばの(セミファイナル)準決勝で死んでしまってるんじゃないか?
という内容。
そして、ここからは私の知らないエピソードになっていきます。
話は変わりますが、当時生後1ヶ月の息子さんがいらっしゃたジュニアさん。赤ちゃんの段階で、息子さんがおならをよくし、また音もめちゃくちゃに大きいため、息子さんがおならにエネルギーを使いすぎてセミみたく「セミファイナル」を迎えてしまうんじゃないかと心配している。というエピソードがこの解説に絡められているのですが、これ本当に面白かったです。
もちろんこれ以外にも、さすが芸人さん私だったらあっさり見逃しているであろう日常の出来事を笑いに変えてらっしゃって、私ももう少し色々なことに気づけるようになりたいなと思わずにはいられませんでした。
本書で、ジュニアさんは「常々、いろんなことに気づく人でありたい」と仰っています。
少々ジュニアさんの意図とは違うのかもしれませんが、これって意外と人が一番大事にしないといけない事だと思います。
気づく人は、仕事もできるし、人間関係も円滑だろうなと思います。
(ご本人は気がつき過ぎて、反対に無用なストレスも感じておられるようですが。。。)
少々、内容が逸れてしまいましたが、このように変に真面目な話の内容の本ではなく、本当に笑える内容です。ファンの方はもちろん、そうでない方もきっとジュニアさんのこの独特な視点にハマると思います。
興味のある方は是非読んでいただきたいと思います!
それでは最後までお読みいただき有難うございました。